卒業制作優秀作品集2023
統合デザイン学科
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- 中島 愉快
歪みのオブジェクト
彫刻、ポスター
技法・素材:素材=ABS樹脂/技法=3Dプリンティング
サイズ:H60×W150×D90mm/H85×W100×D190mm/H120×W93×D85mm/H50×W63×D130mm/H100×W125×D90mm/H50×W145×D240mm
作者によるコメント
変化する物の形を魅力的に見える状態に留めた作品です。シルエットはシンメトリーで象徴的な印象ですが私たちの日常生活でよく見る形を再形成した物です。普段の動作を思い出すきっかけや流動的に変化する物の形に魅力を感じるきっかけになって欲しいです。
担当教員によるコメント
モノに力を加えるとそのモノに備わった性質や特徴、行為に応じたかたちの変化が現れる。缶飲料の缶をつぶしたり、くつを踏んだり、歯磨き粉やケチャップやマヨネーズを容器から絞り出したりしてモノと関係を持っている。それらの変形したかたちに人とモノとの関係性が留められている。中島はそれらのかたちに興味を持った。かたちに現れる特徴を観察し、省略や誇張を加え3D CADでモデル制作を行った。滑らかなサーフェースやユニークで大胆で不思議なシェイプで構成された6つのかたちはどれも生活のどこかで目にした覚えのあるかたちであるが実在はしない想像のかたちである。モノが役割を終えるかたちたちに魅力的な造形を施した力強い彫刻作品である。
教授・深澤 直人、教授・長崎 綱雄
作品説明
日常の中でものを捨てる、梱包を解くときなど、人は自分たちが形作ったものを潰したり広げたりして形を変えてしまう。力を一方から加えると別の方向へ力が逃げていき形の歪みが起きる。力が加わり形が変わるところとそうでないところが生まれ、そこには人の動作の痕跡が残される。そういった形の歪みを省略などを交え再形成し、シルエットや起伏は普段見るものとは少し違い、触れることで日常の動作を思い出させるオブジェクトとした。