卒業制作優秀作品集2023
統合デザイン学科

光本 おとは

野菜の典型

オブジェ、線画
技法・素材:素材=メラニンスポンジ、和紙、画用紙、レース、水風船、ゴムチューブ、ボールペン/技法=成形、ペン画
サイズ:白菜=H300×W150×D28mm/レタス=H160×W150×D28mm/線画 H297×W420mm/他(全18点)

作品説明

未来の野菜はどうなっているのだろうか。品種改良、カット野菜。野菜のすがたは日々変化している。今の野菜は自然物と人工物のあいだにある。白菜の半分に切った断面は美しい、プチトマトはぱんぱんでつやつや。今の野菜のエッセンスを抽出したい。それが未来に残すべき野菜の姿なのではないだろうか。わたしたちがどう野菜を捉えているかを知りたい、わたしたちがどう野菜を認識しているかを知りたい。日常の素材を使ったオブジェ作品とボールペンの線画をを通して「今」の野菜の典型を表現した。

作者によるコメント

1年間野菜の魅力や美しさに向き合い、オブジェと線画というかたちでアウトプットしました。オブジェでは、日常の素材と野菜の魅力がマッチした時の喜び。線画では、野菜が持つ生命力を線で理解できた時の喜び。たくさんの喜びを丁寧にかたちにおこしました。そしてそれを卒制展まで足を運んでいただいた多くのお客さんに見ていただけたことが幸せでした。ありがとうございました。

担当教員によるコメント

光本はボールペンの線画と紙やスポンジなどの日常的な素材を用いて今の野菜の典型の姿を魅力的に描き出した。ボールペンの線や紙やスポンジの断面の様子、ラバーやゴム風船の質感に野菜の典型の姿とのつながりを見出し、黙々とその繋がりの精度を極め続けた。一見すると野菜のリアルさと精巧さを追求した作品のように感じるがこの作品の魅力それだけではない。大らかで素直な線や可愛らしいモチーフの選択など、そこに立ち現われる雰囲気も強い魅力を持つ。作品に対峙すると、自然物の断面からうまれる均等な厚みの野菜の姿が人工の姿であることに気づかされる。疑いなく受け入れている日常のエレメントの典型の姿は動いている。

教授・深澤 直人、教授・長崎 綱雄

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