ふとした時に出てしまう
無意識の仕草
多くの人がしたことのある
なんでもない動き
そんな小さな行動を拾い上げ
感じ取りながら描いていく

身の回りに起こる小さな動きを集めました。 何かを観察することが好きで、受験生の時から友人の似顔絵などをよく描くのが趣味でした。 友人たち一人一人違う癖、ふとした瞬間に出るみんな同じような動き、 今回は多くの人がする動きの部分を観察し、集めることにしました。 元々1枚1枚を切り絵で作っていました。 細かい動きにも注目してもらいたいです。 統合デザインらしい、今まであったような卒制ではなく、私が私自身の今後を良くする為の制作が出来た事が、1番の功績になりました。 先生方、背中を押して下さりありがとうございました。

高木は類稀な画力と色彩感覚を持つ。その能力がこの作品の質を高めていることは間違いの無い事実ではあるが、重要な点はそこではない。高木はこの作品の制作の過程を通して、わずかな仕草、瞬間の反応の中には捉えきれない多くのことが表れていることに気づき、そしてそれを収集し、的確なメディアで表現することを試みた。この過程で獲得した世界を捉える視点こそが重要である。そして、何よりも本人がこの作品が今後の活動の起点になりうる手応えを得たこと、確信を得たこと、それが最も重要なことである。

教授・深澤 直人、教授・長崎 綱雄