豊かな自然を持つ等々力渓谷で自然的要素「地・水・風・空」を軸に自然を扱う手法について考え、新たに手を加えることで自然との接点を増やす計画を提案する。
「手を加える」行為が時間の経過と共に自然と一体化し、人為的な行為が新たな自然風景を生み出すことを想定する。

4年の間に身体全体にランドスケープ的思考が染み込んだ西田さん。
長い時間をかけて変化し続けて「今」現れている風景とどのように対話し、そこの魅力を訪れた人にどのように伝えていくのかが西田の目論見であった。
等々力渓谷という都内では稀有な場の地形、水や植物が持っている魅力をあぶり出し、それを高める最適解を見つけ出して、スケール感のあるしっかりとした「断面」を模型とドローイングで表現した魅力的な作品である。今後の成長を楽しみにしています。

教授・吉村 純一