片桐 佳花
PASS TIME1
技法・素材:油性木版 サイズ:H1400×W800mm
担当教員によるコメント
片桐佳花さんの作品「PASS TIME1」は、連作の中の一点である。彼女は絵を一点で見せるのではなく複数で見せることが多い。複数になることでそれらは繋がり、共鳴しながらストーリーへと展開する。鮮やかなピンク色が印象的で、女の子の日常をポップに描いている。パスタを食べている女の子には、軽やかで楽しくむしろ心地よい時間が用意されているように感じられるが、パスタの量、壁に掛かっている蝋燭の長さなど、作品によって少しずつ繋がりに違和感があることに気が付く。また、何層にもなる油性インクの重厚な物質感も、その違和感に拍車をかけているだろう。一見すると、なにげない女の子の日常だが、そこには他者との関係性など複雑な感情が潜み、それを読み解くうえでのトリックが散りばめられている。そしてそれは鑑賞者を深い謎解きの旅へと誘うだろう。
教授・古谷 博子
担当教員によるコメント
片桐佳花さんの作品「PASS TIME1」は、連作の中の一点である。彼女は絵を一点で見せるのではなく複数で見せることが多い。複数になることでそれらは繋がり、共鳴しながらストーリーへと展開する。鮮やかなピンク色が印象的で、女の子の日常をポップに描いている。パスタを食べている女の子には、軽やかで楽しくむしろ心地よい時間が用意されているように感じられるが、パスタの量、壁に掛かっている蝋燭の長さなど、作品によって少しずつ繋がりに違和感があることに気が付く。また、何層にもなる油性インクの重厚な物質感も、その違和感に拍車をかけているだろう。一見すると、なにげない女の子の日常だが、そこには他者との関係性など複雑な感情が潜み、それを読み解くうえでのトリックが散りばめられている。そしてそれは鑑賞者を深い謎解きの旅へと誘うだろう。
教授・古谷 博子