A
髙橋 莉子
A. 影を(はらう)
素材・技法:映像、パフォーマンス サイズ:H53×W69×D10cm/15分37秒
B. 板の中にいる
素材・技法:立体、パフォーマンス、映像 サイズ:H400×W400×D183cm/1時間
担当教員によるコメント
地面に伸びる自らの影を払いのけながら少しずつ前進し続けるパフォーマンス。遠い位置からその行為を撮影した静謐で緊張感ある映像と、手と地面だけが写る彼女の視線に近い映像が同期している。自らの影を払い切ることなど出来ないという不条理。にもかかわらずその行為への没入が具体的な移動距離を生んでいく。彼女を追うカメラがゆっくりパーンする時、それを見る自分も、この反復の手の動きに浸っていたのだと気付く。対して「板の中にいる」は、長い時間身動きをしない真逆のパフォーマンスだ。モノ化した人体の緊張の持続は圧倒的だが、そのくり抜かれた板だけが置かれるインスタレーションも、同じか、あるいはそれ以上の緊張感があり生々しい。共にシンプルだが、考え抜かれた内容のパフォーマンスだ。
准教授・石田 尚志
担当教員によるコメント
地面に伸びる自らの影を払いのけながら少しずつ前進し続けるパフォーマンス。遠い位置からその行為を撮影した静謐で緊張感ある映像と、手と地面だけが写る彼女の視線に近い映像が同期している。自らの影を払い切ることなど出来ないという不条理。にもかかわらずその行為への没入が具体的な移動距離を生んでいく。彼女を追うカメラがゆっくりパーンする時、それを見る自分も、この反復の手の動きに浸っていたのだと気付く。対して「板の中にいる」は、長い時間身動きをしない真逆のパフォーマンスだ。モノ化した人体の緊張の持続は圧倒的だが、そのくり抜かれた板だけが置かれるインスタレーションも、同じか、あるいはそれ以上の緊張感があり生々しい。共にシンプルだが、考え抜かれた内容のパフォーマンスだ。
准教授・石田 尚志