A
肥髙 茉実
A. 真実の喪失を克服したくて
素材・技法:韓紙に墨、ミクストメディア サイズ:H230×W190×D50cm
B. きっと不完全な歴史に逆らっていける
素材・技法:ミクストメディア サイズ:H100×W100×D200cm
担当教員によるコメント
肥高さんは「言葉に依存する社会についての問題提起」を意図し、眼や耳に訴える作品によって「真実や過ぎ去った時間」を詩的に想起、反省させる優れた手法を特徴とする。《真実の喪失を克服したくて》では、韓国側からの非武装地帯境界ラインの画像を示し、本(言語)を閉じ、静かなる歴史を想起し、幽霊の木霊に耳を傾けよと語りかける。言葉への依存をやめ、目と耳に訴える詩的メッセージは、不幸な歴史において分断された人々や恋人同士の関係を再考するように我々を誘う。《きっと不完全な歴史に逆らっていける》も、ベトナム戦争時、若者が禁止されたビートルズを外国放送から海賊版化してまで享受していた反戦的事実を示し、レコードからの音曲によって当時の言葉(思想)への過度の依存を批判する優れた作品である。
教授・中村 一美
担当教員によるコメント
肥高さんは「言葉に依存する社会についての問題提起」を意図し、眼や耳に訴える作品によって「真実や過ぎ去った時間」を詩的に想起、反省させる優れた手法を特徴とする。《真実の喪失を克服したくて》では、韓国側からの非武装地帯境界ラインの画像を示し、本(言語)を閉じ、静かなる歴史を想起し、幽霊の木霊に耳を傾けよと語りかける。言葉への依存をやめ、目と耳に訴える詩的メッセージは、不幸な歴史において分断された人々や恋人同士の関係を再考するように我々を誘う。《きっと不完全な歴史に逆らっていける》も、ベトナム戦争時、若者が禁止されたビートルズを外国放送から海賊版化してまで享受していた反戦的事実を示し、レコードからの音曲によって当時の言葉(思想)への過度の依存を批判する優れた作品である。
教授・中村 一美