卒業制作優秀作品集2023
情報デザイン学科

スズキ サオリ

ふなかたんまちプロジェクト

インスタレーション(衣装・資料・展示台)
技法・素材:足袋:布(綿、シーチング、不織布)、紐、こはぜ、糸(刺繍糸、綿糸)/展示台:ベニヤ板、フィニッシュネイラーピン、オイルワックス/垂れ幕:防炎クロス、タペストリー素材(ビニール筒、プラスチックフック、紐)
サイズ:H3000×W4000×D2500mm/足袋=H250×W100×D150mm/資料=H15×W600×D2100mm/展示台=H300×W300×D900mm

作者によるコメント

この作品は、私の地元で開催されるお祭りがテーマである。
タイトルのふなかたんまちとは、地域名の祭りが訛った地域特有の表現だ。
地元の祭りでは、祭り衣装として足袋を着用する文化が存在している。何度もお祭りに参加する中で、オリジナルアレンジを加えた衣装を着用する人々が現れたことに気がついた。しかし、足袋だけが既製品だけ着用されている事実に疑問を持ったことがこの作品を制作するきっかけとなった。
それぞれの足袋は船形に属する地区のお祭り専用カラーとモチーフをもとにオリジナルデザインで制作している。他にも、実際にふなかたんまちに参加し、お祭りの様子の記録と各地区の紹介を載せた資料も作品の一部である。資料や展示台も自作し、空間全体からお祭りの雰囲気を鑑賞できるような空間を演出した。

担当教員によるコメント

コロナ禍で相次いだイベント中止をとても残念に思った作者は、幼い頃から馴染んできた出身地の伝統ある祭を盛り上げるために、祭装束のデザインを検討することになった。祭には長年にわたって受け継がれてきた文様や色彩があって、デザインが乏しいわけではなかった。しかし伝統を重んじるばかりでは、そこにはびこる保守性が、自分もふくめて若者離れの原因になると考えた。そこで、これまで着目されてなかった足袋を対象にして、6カ所のリサーチを行い、それぞれの地域の特色を反映した足袋デザインの試作を完成させた。伝統的な装束にひとつの革新的なアクセントを加える一連のデザインプロセスで、彼女のなかでは地元を愛する気持ちがさらに深まった。

教授・森脇 裕之

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