卒業制作優秀作品集2023
情報デザイン学科

高良 由安

流行顔の標本 In the Early 2020s

立体、インフォグラフィックス
技法・素材:UVレジン、ラッカー塗料、化粧品、パステル、アクリル絵の具、Illustrator、Blender、Nomad Sculpt、CHITUBOX、Meshmixer、PreForm
サイズ:H830×W4800×D100mm

作者によるコメント

昔のファッション雑誌を読んでいた時に、ふと、「その時代の顔」があると思いました。モデルはみな日本人で、たった数十年しか経っていないのになぜ今と違う顔をしているのでしょうか。それはメイクの効果によるものだと気がつきました。メイクはその時代ごとの「流行顔」をつくります。しかし、私は数年前の人のことを昔っぽい顔だと感じる一方で、今の世代の私たちを今っぽい顔だと感じることができません。私たちにとって今っぽさは、当たり前の美意識になってしまっているせいだと考えます。でも、その当たり前は一時的なもの。数年後には廃れ、私たちも昔っぽい顔になるでしょう。そこで、流行顔を標本化し刹那的な美意識を切り取ろうと思いました。

担当教員によるコメント

作者の高良由安は3年時の社会デザインの課題で「スマホ供養」という作品を制作した。スマートフォンのリサイクルを促進し都市鉱山に眠るレアメタルの回収を促す、と言った社会課題の解決に正面から向き合う提案だった。そして、卒業研究制作では自身が興味のあることをテーマにすると決めた。そのような経緯から「流行の顔の標本化」は完成した。しかし、結果的にこの作品は社会に対して様々な「問い」を投げかける作品にもなった。私自身は議論が生まれる作品は良い作品であると考えている。一方、この作品の魅力は、圧倒的な制作物としてクォリティーの高さである。コンセプトだけではデザインは伝わらない。アウトプットの質の高さが伴ってこそ「問い」を投げかけることができるのだ。

教授・宮崎 光弘

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