卒業制作優秀作品集2023
情報デザイン学科

森井 裕史

SOUND PENCIL

表現道具
技法・素材:感圧センサ、9軸センサ、スピーカー、抵抗器、レジン、Arduino、Max、Rhinoceros 、3D printing
サイズ:本体=H140×Φ60mm/カードリッジ=H110×Φ20mm

作者によるコメント

これは子供のように自由に描くことを目的とした表現道具です。描く動作に応じて「音」が鳴り、色を付け替えると「音色」が変わります。

子供は見た形が描けませんが、形を感覚で読み取り自由に描いて表現することができます。一方、大人は形や常識に囚われてしまい“描いて表現する”ことが困難になってしまいました。身体の成長と共に表現性が失われていく事は悲しきことです。

そこで私は視覚の他に感性に影響する「聴覚」を用いて子供と同じように自由に描ける道具の確立を試みました。
本作を用いることで、例えば赤色を使って明るい音を描くなど色や動作を駆使して大人も描いて表現することができるでしょう。本作を通じて子供の頃の創造性や描く楽しさを取り戻して頂ければ幸いです。

担当教員によるコメント

幼い子供は自由に絵が描けるのに大人になるとどうしてそのように描くことができなくなるのだろう。そのシンプルな気づきから作者の森井裕史は、描くことで「音」を奏でる表現道具を完成させた。この作品の魅力はこの「SOUND PENCIL」を使って実際に描いた時に誰もが感じることができる。ほとんどすべての人が、描くと音が鳴ることに驚き、笑顔になり、楽しくていつまでも描いてしまう。ペンを動かすとどのような音階になるのだろう、色を変えたらどんな音色に変わるのか、興味はつきない。その道具の魅力を支えたのは、人が描く動作を徹底的に研究し音に変える膨大な試行錯誤によるものである。しかし、それを気づかせない「楽しい作品」に仕上げたことがこの作品の真の魅力であろう。

教授・宮崎 光弘

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