卒業制作優秀作品集2023
情報デザイン学科

徳保 晴人

侵蝕するBugs

インスタレーション
技法・素材:IMac、 21.5inchモニタ、4Kモニタ、4:3 モニタ、プロジェクタ、単管パイプ、コンクリートブロック、Illustrator 、Photoshop、Processing、TouchDesigner
サイズ:H5000×W4000×D3500mm

作者によるコメント

日常の出来事を「バグってる」と会話するようになったのはいつからだろう。ふつう危険なイメージを持ち嫌悪され、失敗として扱われるそれは、自分にとって面白く愛おしい現象だ。

しかし、その言葉は曖昧で、何を示し、いつ起こる現象で、どうバグるのか。言葉にできないが、どこか感じる魅力はある。

バグは表現になるのだろうか。失敗を愛し、バグをデザインすることで起こる未来があるかもしれない。それらを理解していくために収集と制作を繰り返した。

ふつうからズレた違和感を集め、没になる失敗と魅力として残る失敗の境目を探す。デジタルメディアを中心に感じた要素をスケッチし、表現としてのバグを研究する。

世の中を、自分を侵蝕する。その正体を追求することで、自身の表現の一部になるのではないかと考える。

担当教員によるコメント

「バグ(bug)」とは、コンピュータ・プログラムのなかの誤りのことで、「バグる」はそれによって起こる不良動作を指す。原義は虫の意味で、創世期のコンピュータの回路に蛾が挟まり動作不良を起こしたことに由来する。蛾の出現にあわてたその現場を想像するとコミカルで微笑ましい。だからなのか、「バグ」にはかわいらしさがつきまとう。のちに「バグる」はエラーや失敗を含む日常の不良動作を表す言葉になったが、やはりその「かわいらしさ」は変わらず、愛される対象になった。それに気づいた作者は、身近なバグを収集・記録し、バグを意図的につくれないかと考え、その過程をインスタレーションに仕立てた。はたして「バグ」は創造できるのか? まだ作品は考察の途上だ。

教授・永原 康史

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