今回の作品について小宮くんは「人は、光と陰、表と裏、そんな相反するものを抱えて生きている。…『痴愚礼賛』より人の本質ともいえる愚かさで、そこに登場してくる七人の性格を引用させてもらった。…管理された人間社会で、どんどん人も情報も流されていく。それとは無縁のような自然をゆっくりと流れる時間。その憧れがどこかにある。そんな思いを青い花に込めたい。」と言う。３年次より自分の愛する故郷風土の思いを造り続けて来た彼がたどり着いた７体のかたち。鉄を叩いて伸び上がる線の先に、銅やアルミで繊細に造り込みながらも柔らかな表現の妖精？達。造ることへの真摯な姿勢が素直に伝わってきます。今後の活躍が楽しみです。

教授・小林 光男