浜田君は、奇才である。作品の幅が広く、チャレンジ精神が旺盛である。プレゼンテーションのたびに、新たな視点で制作を行い驚かされる。卒業制作のアニメーションも、今までの彼の制作スタイルを超えて、しかし見ごたえのあるものであった。繊細にして大胆な表現。授業への出席は、褒められたものではなかった。たまにふらりとやってきては、「意見をお願いします｡」と話をする。その時は、凝縮した中で熱く作品に関するイメージや思いを語る。こちらもそれに応えてやり取りを交わす。でもまた、暫く顔を見ない。忘れた頃にやってきて、チェックすると打ち合わせがしっかりと反映されていてレベルアップした作品が現出している。面白い、誠に面白い。作画のスタイルも構成もオリジナリティがあり独自の世界観に溢れている。卒業後の活躍が楽しみな浜田君である。

非常勤講師・山下 恒彦