堂ノ脇 真帆
302 17:00
インスタレーション 技法・素材:パラフィンワックス、ビニール、LED、電球、木材 サイズ:H5200×W900×D700mm
「ものの一瞬のうつろい」をテーマに蝋を使い、制作しました。蝋は温度によって形態を変え、ものの瞬間を切り取ることができる素材です。その蝋を用いて、もののその時にしか存在しない配置や姿を、封じ込め、切り取った作品です。
担当教員によるコメント
「うつろいの瞬間」という魅力的な言葉で語られるコンセプトに出会ってから、この作品にたどり着くまでさまざまな手法を試みてきた。いくつかの試行錯誤を繰り返すなかで、ロウで固めて時間を閉じ込めることで、ようやくコンセプトを具現化できる手応えをつかむことができた。最初は植物を固めて生を封じ込めるとしたところから始まったのだが、物体を固めているだけではサンプル標本を作っていることに変わらない。そこで発展的に教室の雰囲気を封じ込められないかと考えた。つまりそれは本人の記憶を封じ込めることである。写真は瞬間を切り取って記憶化する手段であるがゆえに、時間のテーマとおおいに関わるメディアである。作者の三次元の記憶は「うつろいの瞬間」として、空間を切り取ることができたのかどうか。この作品は時間的な作品なのである。
准教授・森脇 裕之
担当教員によるコメント
「うつろいの瞬間」という魅力的な言葉で語られるコンセプトに出会ってから、この作品にたどり着くまでさまざまな手法を試みてきた。いくつかの試行錯誤を繰り返すなかで、ロウで固めて時間を閉じ込めることで、ようやくコンセプトを具現化できる手応えをつかむことができた。最初は植物を固めて生を封じ込めるとしたところから始まったのだが、物体を固めているだけではサンプル標本を作っていることに変わらない。そこで発展的に教室の雰囲気を封じ込められないかと考えた。つまりそれは本人の記憶を封じ込めることである。写真は瞬間を切り取って記憶化する手段であるがゆえに、時間のテーマとおおいに関わるメディアである。作者の三次元の記憶は「うつろいの瞬間」として、空間を切り取ることができたのかどうか。この作品は時間的な作品なのである。
准教授・森脇 裕之