卒業制作優秀作品集2023
グラフィックデザイン学科
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認知症美術館
ジェネラルグラフィック
技法・素材:After Effects、Blender、石粉粘土、レジン、磁器、PLAフィラメント、他
サイズ:平面=H1700×W500mm(1点)、H1700×W280mm(10点)/立体=約H200×W200×D200mm(10点)
担当教員によるコメント
祖父のさまざまな行動を、祖父の目線で具現化したユーモアあふれる「認知症博物館」という作品。人の顔にみえる唐揚げや、すべてが孫の顔に見えるテレビなど、それらは一見、笑ってしまう展示でありながら、深く考えさせられる作品でもある。彼女がこのテーマに真剣に向き合い続けたのは祖父への愛情と、認知症への理解を広めるための強い思いであり、作品はそのことに見事成功した力作である。
教授・大貫 卓也
作者によるコメント
認知症とは認知機能の低下によって日常生活を過ごしにくくなる状態のことを言います。2025年には65歳以上の高齢者のうち5人に1人が認知症になると言われており、家族や自分自身、誰にとっても人ごとではありません。私のおじいちゃんは現在、前頭側頭型認知症を患っています。毎日同じ行動をとらないと気が済まないという症状や言葉が出づらく会話がしにくいといったことがあります。一緒に生活する中で、他にも様々な困難の中に生きていると感じられました。そこで、実際のエピソードをもとにおじいちゃんの見え方感じ方を想像し、作品として表現しました。認知症の症状は人によって様々で、この作品で伝えられることはごく一部ですが、認知症への理解につながると幸いです。