卒業制作優秀作品集2019
統合デザイン学科

山下 大地

Tissue

プロダクトデザイン、彫刻 、インスタレーション
技法・素材:ティッシュペーパー、のり、水、紙、ABS樹脂、アクリル、ステンレス、他
サイズ:彫刻 W5400×H2200mm(1点)、W1500×H1000mm(3点)、W100×H100×D50mm(5点)、W210×H190mm(7点)、プロダクト W220×H115×D50mm(6点)、B0 ポスター(4点)

ティッシュは安価で扱いやすく、普段何気なく使われている素材(もの)である。ふと、一枚をピンと張ってみると、まるで知らないもののような不思議な美しさが感じられるようになった。この時「張り」というティッシュの持つ性質の一つが露わになり魅力を醸し出しているのではないだろうか。

性質とは、物事がもともと持っている特性である。「厚み」「重さ」「くせのつきやすさ」など、無限に備わるティッシュの性質を探していく。性質から生まれる魅力を掴み、表現する。

また、性質はティッシュの置かれる環境によっても、変化していく。性質は環境との関わりにより、道具としての機能を持ったりする。素材と環境の間にひそむ関係性を探り、ティッシュケースやゴミ箱などティッシュと周囲のものについても考えた。

担当教員によるコメント

ティシューの持つ性質、素材や使われ方、人が無意識にそのものに持つ印象なども含めてそこから作品をつくる。この試みをファウンドマテリアルとかファウンドオブジェクトとかいう。「見出されたもの」とともいえる。ティシューでつくったシャツなどあり得ないと思いつつその素材の持つ繊細さに引き寄せられる。カーテンも確かにティシューの持つ透過性に気付く。作者が人が気付いていない無意識の感触をあぶり出す。この妙技が素晴らしい。繊細で完成度が著しく高い。「気付き」について徹底的に学んできた4年間の成果が存分に表現されている秀作である。

教授・深澤直人、准教授・長崎綱雄

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