岸 由紀子
02:50,sink
技法・素材・作品種別:水性木版 サイズ:各H49×W73cm
担当教員によるコメント
今までの岸由紀子作品は、モノトーンの光と陰の織りなす静寂な世界を創りだし、何処にでもある風景だが、まるで時が停まったような非日常的な世界を出現させていた。しかし「02:50,sink」では、その時が停止していた風景を、水性多色木版の摺りと版を変容させながら、古い映写機から映し出されたようにシーンが動いている。人物は存在せず、気配だけを静かに漂わせて。そして、水性多色木版のデリケートな摺りを、繰り返し繰り返し確かめるように重ねることで、曖昧になっていく記憶を呼び戻し、ゆっくりと積み上げて、もうひとつの束の間の風景へと鑑賞者は引き込まれていくだろう。
教授・古谷 博子
担当教員によるコメント
今までの岸由紀子作品は、モノトーンの光と陰の織りなす静寂な世界を創りだし、何処にでもある風景だが、まるで時が停まったような非日常的な世界を出現させていた。しかし「02:50,sink」では、その時が停止していた風景を、水性多色木版の摺りと版を変容させながら、古い映写機から映し出されたようにシーンが動いている。人物は存在せず、気配だけを静かに漂わせて。そして、水性多色木版のデリケートな摺りを、繰り返し繰り返し確かめるように重ねることで、曖昧になっていく記憶を呼び戻し、ゆっくりと積み上げて、もうひとつの束の間の風景へと鑑賞者は引き込まれていくだろう。
教授・古谷 博子