坂田 美紗稀
Border Line
技法・素材:銅、真鍮、アルミ、ピューター、アクリル、樹脂、木 サイズ:H1900×W900×D280mm
他人には知られたくない領域がある。 見えない敵から自分を守るため、まじないにすがりたくなる時もある。 これは、他人の侵入を許さない私自身の心の扉。 「他人と自分との境界線」をコンセプトに、どこか不気味で近寄りがたい雰囲気のある扉を表現した。銅を主な素材とし、魔除け、厄除けの意味合いをもつモチーフを制作した。
担当教員によるコメント
作者は常に「表現するため」に技法を学んでいた。 当たり前に聞こえるかもしれないが、素材を知ることから始まる工芸の分野では、学びの過程で表現が技法に引っ張られることがあるので、敢えてこのように述べた。 彫金技法を習得しながら、自身の為に大切に「閉ざして」いる内面を作品にしてきた。その表現は、素材への勘の良さと粘り強さも相まって徐々に説得力を上げていった。 卒業制作では、物語に登場する魔術や呪術の様々なモチーフを用いて、踏み込まれたくない内面の入口を表現しようと試みた。 伝統的な技法も、インターネットで購入したカラフルなビーズたちも、作者の手でさらりと融合されていく。 世界観を強固にするためにあと一歩、扉から滲む本人の湿度まで顕したかったが、インパクトのある作品に仕上げた。
非常勤講師・糸賀 英恵
担当教員によるコメント
作者は常に「表現するため」に技法を学んでいた。
当たり前に聞こえるかもしれないが、素材を知ることから始まる工芸の分野では、学びの過程で表現が技法に引っ張られることがあるので、敢えてこのように述べた。
彫金技法を習得しながら、自身の為に大切に「閉ざして」いる内面を作品にしてきた。その表現は、素材への勘の良さと粘り強さも相まって徐々に説得力を上げていった。
卒業制作では、物語に登場する魔術や呪術の様々なモチーフを用いて、踏み込まれたくない内面の入口を表現しようと試みた。
伝統的な技法も、インターネットで購入したカラフルなビーズたちも、作者の手でさらりと融合されていく。
世界観を強固にするためにあと一歩、扉から滲む本人の湿度まで顕したかったが、インパクトのある作品に仕上げた。
非常勤講師・糸賀 英恵