卒業制作優秀作品集2021
絵画学科日本画専攻

守山 芽生

Still alive today

技法・素材:岩絵具、透明水彩、アクリル絵具、合板
サイズ:H727×W727mm(9点)

作品タイトル「Still alive today」直訳で「今日も生きている」です。
この世に生きている者たちは皆毎日を精一杯生きているということを伝えたくて制作しました。
大学生活を通して私が感じたことは、何かに打ち込んでいても何もしてしなかったとしても、毎日は変わらず過ぎていくということです。大学に入学して、それまでの決められたことをこなしていく毎日から、自分で予定を組み、何を描いてもいい、何をしてもいいという自由な日々を与えられました。自由とは魅力的でもありとても恐ろしいことです。自由に戸惑いながらも私はこの4年間をその時の精一杯で過ごし、充実した毎日だったと思っています。自分にとって何が必要なのか、これからも過ぎていく日々の中で模索して生きていきます。

担当教員によるコメント

タイトルは「Still alive today」直訳すれば、今日もまだ生きていると言う意味だそうだ。正方形のピースに動物と植物がセンス良く、あっさりと描かれている。作者は「時間は常に過ぎていく」と語っていた。この世に生きている者たちは毎日精一杯生きていると言う事を、奇をてらうこともなく、サラッと画面に表現したのだろう。重たくなりがちな岩絵具を、ラフなスケッチのように使い、描き込む事なく感じのいいところで、筆を止める。何となく作者の生き方もこんな感じなのかと思わせる絵だ。登場する爬虫類や魚類の間から人の身体が垣間見られる何気なさは、今の時代の発信しなければと言う主張ありきとは違う所で正当に表現しようとしているのではないかと思う。

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