髙橋 多美子
運転手まかせ
技法・素材:吉祥麻紙、岩絵具 サイズ:H1550×W1060、H1550×W750mm(2点)
担当教員によるコメント
等身大の景色が疾走するバスの車窓に広がっている。激しい色使いではあるが影を帯びた画面はどこを眺めさせる事はなく中心を失っており、どこか虚脱した様な感じが上手く表されている。視線を遮る様に漂う花柄の残像だけが自身の何かを確かめる様にバスとは、異なる速度でもう一つの時を刻んでいる。観光する側とされる側という分断された意識や景色の見え方の違いに自分自身にあるどうしようもない自己肯定と自己否定を重ねて見ている様でもある。不安定さと確かさ見る側と見られる側といった視点の二重構造を表したとても興味深い作品である。
教授・加藤 良造
担当教員によるコメント
等身大の景色が疾走するバスの車窓に広がっている。激しい色使いではあるが影を帯びた画面はどこを眺めさせる事はなく中心を失っており、どこか虚脱した様な感じが上手く表されている。視線を遮る様に漂う花柄の残像だけが自身の何かを確かめる様にバスとは、異なる速度でもう一つの時を刻んでいる。観光する側とされる側という分断された意識や景色の見え方の違いに自分自身にあるどうしようもない自己肯定と自己否定を重ねて見ている様でもある。不安定さと確かさ見る側と見られる側といった視点の二重構造を表したとても興味深い作品である。
教授・加藤 良造