くらげは不思議な魅力のある生物である。そのくらげをデジタルの世界で表現し、その魅力をもっと大きく、本来のくらげの魅力に加え、新しいくらげの鑑賞の仕方を発見したいという挑戦がこの作品である。くらげの本来の動きを観察して描写し、それをデジタルの3次元に再現した。くらげにさわって楽しむというインタフェースと、くらげをただ見ていたいインタフェースが共存する。また水槽の前だけでなく、本作品にくらげはいつでもどこでもiPad等で手元において鑑賞できる。この作品の鑑賞によって癒されてほしいという作者の意図は、確実に成功しており、いつまでも鑑賞していたくなる作品である。

教授・楠 房子