「博物館・博物館教育とは」という問いから、まず、明治から大正の博物館事業の外観を辿り、博物館とは制度であり、教育機関であるのではないかと示し、近代的な制度・教育の場として存在すると言う疑問を提示、その上で博物館が「国民国家を規定するため」存在し、「民衆に国民であることを自覚させる」要素を持つことは、根本的に変わっていないのかもしれないと結ぶ。一方で、博物館が誕生以来、人々に驚きと楽しさを与えてきたことも事実であり、自身がインターンシップの中で教えられた“Our product is invisible thing.”という言葉がとても印象に残っていると記す。本論文は、彼女自身の経験から生まれたもので、経験をどのように解釈するかといった論じるための始まりのあり方がはっきりと現れている論文である。
担当教員によるコメント
「博物館・博物館教育とは」という問いから、まず、明治から大正の博物館事業の外観を辿り、博物館とは制度であり、教育機関であるのではないかと示し、近代的な制度・教育の場として存在すると言う疑問を提示、その上で博物館が「国民国家を規定するため」存在し、「民衆に国民であることを自覚させる」要素を持つことは、根本的に変わっていないのかもしれないと結ぶ。一方で、博物館が誕生以来、人々に驚きと楽しさを与えてきたことも事実であり、自身がインターンシップの中で教えられた“Our product is invisible thing.”という言葉がとても印象に残っていると記す。本論文は、彼女自身の経験から生まれたもので、経験をどのように解釈するかといった論じるための始まりのあり方がはっきりと現れている論文である。
教授・海老塚 耕一