石川 吉雄
PAPRIKA stool
技法・素材:発砲ウレタン、モールディング サイズ:約H440×W300×D300mm
現在、ほとんどの物は大量生産され、その個体差は許容されません。私はものづくりのルーツについて研究する中で、物に個体差があった時代では人と物の関係性が異なっていたと考察しました。発砲ウレタンを布で作った型に注入する方法を考案し、果実や野菜のように内側から膨らんで形作られるスツールを制作しました。
担当教員によるコメント
石川吉雄くんの作品では、スツールの布型カバーにウレタンフォームを流し込んでつくる製法に目がいきがちだが、本人がこだわっていたのはむしろ「スツールの量産製造プロセスにおいて、個体差をどう意図的につくっていくか」という部分にある。多様であることを受容していく今の社会においては、かつての手でつくるモノづくりがそうであったように、モノの個体差に対して、人は価値を感じるのだろう。品質が一定水準以上であることは求めるとしても、モノが皆均一であることを使い手は求めてはいない。従来の量産方式から、3Dプリンターによる個別生産=マス・カスタマイゼーションへとシフトする動きが見えてきている中、量産性を担保しながら個体差をつくっていく方法の1つとして、興味深い研究と思う。
准教授・濱田 芳治
担当教員によるコメント
石川吉雄くんの作品では、スツールの布型カバーにウレタンフォームを流し込んでつくる製法に目がいきがちだが、本人がこだわっていたのはむしろ「スツールの量産製造プロセスにおいて、個体差をどう意図的につくっていくか」という部分にある。多様であることを受容していく今の社会においては、かつての手でつくるモノづくりがそうであったように、モノの個体差に対して、人は価値を感じるのだろう。品質が一定水準以上であることは求めるとしても、モノが皆均一であることを使い手は求めてはいない。従来の量産方式から、3Dプリンターによる個別生産=マス・カスタマイゼーションへとシフトする動きが見えてきている中、量産性を担保しながら個体差をつくっていく方法の1つとして、興味深い研究と思う。
准教授・濱田 芳治