飯田 健二
起臥山人図屏風
技法・素材:杉板、石州紙、鉄粉、銀箔、岩絵具 寸法:H1800×W3330mm
担当教員によるコメント
板に岩絵具で熊が二頭描かれている。対峙する熊のフォルムは、デフォルメされ、陰陽道の太極図を思わせる構図となっているが、作者はここでアイヌの自然信仰、イオマンテ「熊送り」を意識しているようだ。「ヒグマのフォルムを自分がそれを信仰するかのような心情で描きました。」と、本人も語る通り、自然と人間、呪術性、民族など様々な思いが作品に込められているように感じる。生身の熊のフォルムを、自分の思想の中に定着させようと、まるで熊を画面上でねじ伏せようと奮闘している作者の姿が見えるようで、大変好ましい作品である。板に岩絵具、ゆったりとしたフォルムに直線の切れ込み、素材に対する思い遣りが随所に溢れる作品である。
教授・岡村 桂三郎
担当教員によるコメント
板に岩絵具で熊が二頭描かれている。対峙する熊のフォルムは、デフォルメされ、陰陽道の太極図を思わせる構図となっているが、作者はここでアイヌの自然信仰、イオマンテ「熊送り」を意識しているようだ。「ヒグマのフォルムを自分がそれを信仰するかのような心情で描きました。」と、本人も語る通り、自然と人間、呪術性、民族など様々な思いが作品に込められているように感じる。生身の熊のフォルムを、自分の思想の中に定着させようと、まるで熊を画面上でねじ伏せようと奮闘している作者の姿が見えるようで、大変好ましい作品である。板に岩絵具、ゆったりとしたフォルムに直線の切れ込み、素材に対する思い遣りが随所に溢れる作品である。
教授・岡村 桂三郎