イ・ミニョンさんの大学生活4年間を見てきましたが、大変な行動力とエネルギーの持ち主で、特に卒業制作には彼女の長所が遺憾なく発揮されました。
グラフィック的な要素からプロダクト、そして情報デザインまで、あらゆる分野を作品に取り込み、写真のインスタレーション等、見せ方を工夫し幅広い年齢層の人々が楽しめるような展示の仕方を駆使しています。それぞれ三カ所、銀座、渋谷、西表島の交差点のロケーションのリサーチもしっかり出来ていて、自作の万華鏡からのパターン作りや素材探し等、プロセスを大事にしているのが良くわかります。それだからこそ、それぞれの原風景から沸き上がる色彩の独自な空気は、力強さと枠にはまらない新しさとなっています。これからの彼女のもの作りの可能性は無限であると思わせてくれます。

教授・檜垣 檀