TAMABI NEWS 85号(難局への挑戦が新たな解を創り出す)|多摩美術大学
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168月1日、彫刻学科講師である中谷ミチコ先生の作品『白い虎が見ている』が、東京メトロ銀座線「虎ノ門」駅の渋谷方面行ホームに設置されました。本作品は、白い虎のマスクと戯れる少女たちの群像で、虎ノ門の地名の由来とされる四神の一つ「白虎」をモチーフとしています。中谷先生の特徴的な表現手法である凹型のレリーフにより、見る角度によって群像の表情が変化し、通り過ぎる人たちの視覚と意識を揺るがします。の影響により予定されていたPBL科目の実施が見送られましたが、連携協力協定に基づいた施策の検討を進めています。2020年度後期より大学院生対象の横断型講座「エクスペリメンタル・ワークショップ(EWS)」を創設しました。「エクスペリメンタル(実験的)」という単語を冠したこの講座は、学科や専攻の枠組みを超えて、学生が主体的に取り組む複合プログラムです。同時に「世界に貢献する美術とデザイン」を社会的使命に掲げる本学が、これまで取り組んできた研究教育をさらに発展させていくための新たな挑戦として、国際的かつ継続的に実施していく講座です。立ち上げに際して2名の特任教授を迎えました。カンヌ国際映画祭受賞のタイを代表する映画監督、アピチャッポン・ウィーラセタクン教授と、世界的アーティスト、塩田千春教授です。さらに学内外のゲスト講師も迎えながら、集中ワークショップ、レクチャーシリーズ、オープンゼミの3つの構成で実施していきます。今の時代だからこそ、これまで以上に大胆な創作の場の必要性を実感している学生に向けて、意義深い講座となることを目指します。協定締結式の様子(左)青柳理事長 (右)星野社長中谷ミチコ 『白い虎が見ている』 見る角度によって群像の表情が変化する様がよくわかる動画はTwitterに掲載した途端に話題となり、多くの反響があった。 画像はイメージです。アピチャッポン・ウィーラセタクン Photo:Courtesy of Kick the Machine FilmsChiharu Shiota, Berlin, 2020Photo by Sunhi Mang最終日の13日には髙橋正教授と参加卒業生(竹内瑠奈さん、髙島渚さん、横井菜穂さん、大村晋二郎さん)によるギャラリートークも行われました。小田急電鉄との連携協力協定を締結3月17日、本学は小田急電鉄株式会社との連携協力協定を締結しました。これまでも小田急電鉄が企画する参加型イベントに協同し、学生が企画やオブジェ制作、運営などに携わってきました。この度の締結によって連携のさらなる深化を図り、小田急電鉄のブランディングの強化や新宿をはじめとした小田急沿線の地域活性化等を目指してPBL科目の実施などを予定しています。また、今年度はコロナ新学生寮「多摩美オリーブ館」申し込み開始2021年4月にオープンする八王子キャンパス隣接の大学直営女子学生寮「多摩美オリーブ館」の入寮申し込みが11月から始まります。詳しくは大学HPへ。昭和大学教職員と連携し「ヘルスケア・デザインチーム」を発足3月4日、本学の八王子キャンパスに、昭和大学のさまざまな専門職の医療従事者7名を招き、「ヘルスケア・デザインチーム」の発足を図る1回目の会議を開催しました。これは、医療現場の課題をデザインで解決するための積極的な試みです。本学からは学長補佐の安次富隆教授、プロダクトデザイン専攻の大橋由三子教授が参加し、今後に向けた活動の方針などについて意見交換を行いました。青柳理事長が石川県立美術館の新館長に就任9月1日、青柳正規理事長が石川県立美術館の新館長に就任し、隣接地に移転した国立工芸館とともに「世界の工芸の中心の地にしたい」と意欲を語りました。テキスタイルデザイン専攻が「ゼミ展2020 -見のがし卒展」に参加9月8日〜13日、六本木の東京ミッドタウン内にあるデザインハブで開催された「ゼミ展2020-見のがし卒展」にテキスタイルデザイン専攻から卒業生3名、修了生1名が参加しました。同展は例年、デザイン系の教育研究を行う大学からゼミ単位で参加展示を行う「ゼミ展」ですが、今年はコロナ禍により卒業制作展ができなかった大学が多く、本来卒業制作展で展示されるはずだった作品が集められ、学びの集大成を発表する貴重な機会となりました。トピックス早稲田大学「EDGE-NEXT」に協働機関として参画・単位互換も開始「EDGE-NEXT」は文部科学省が推進する次世代アントレプレナー育成事業です。2017年度より、早稲田大学を主幹校として採択された同事業にプロダクトデザイン専攻が協力し、起業家育成をテーマにアイデアやプロトタイプの効果的な表現力、機能面を含めたデザイン力を鍛える連携講座を展開してきましたが、今年度からは協働機関として参画。より先進的で高い総合力を有したプログラムの開発・提供を目指しています。また2020年度後期からは、早稲田大学との単位互換も行うなど、連携を深めています。Topics & Award中谷ミチコ先生のレリーフ作品がSNSで話題に大学院生対象の横断型講座エクスペリメンタル・ワークショップ創設

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