TAMABI NEWS 84号(技術が開放する個性)|多摩美術大学
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─アート&デザインの先端領域─2これまで多くの卒業生たちが、テクノロジーをテーマに、あるいはテクノロジーを介することで、これまで世の中にない個性的な表現を生み出し、国内外から高い評価を得てきた。その代表的作家の一人が、毛利悠子さんだ。オーストリアで毎年開催されているメディア・アートの世界的イベント「アルスエレクトロニカ・フェスティバル」で栄誉賞を2006年に受賞して以降、札幌国際芸術祭やヨコハマトリエンナーレなど、国内外のアートイベントに参加。2015年に「日産アートアワード」グランプリを受賞し、2017年には、東京での個展「Pleated Image」をはじめ、台北、ニューヨークでの個展開催に加え、パリやニュージーランドなどで行われた8つのグループ展への招聘参加といった活動が評価され、文化庁「第67回芸術選奨」のメディア芸術部門において文部科学大臣新人賞を受賞するなど数々の栄誉に輝いている。こうした高い評価を得ている卒業生は、毛利さんにとどまらない。彼らがどのようにその個性を獲得し、さまざまな領域で活躍しているのか、また未来を見据えているのかを紹介する。Mohri Yuko 現代美術家。普段は目に見えないエネルギーの存在を明らかにするインスタレーション作品で国内外から注目を集める。『墓の中に閉じ込めたのなら、せめて墓なみに静かにしてくれ』(2018) 自身初の美術館開催となった、十和田市現代美術館での個展で展示。回転、螺旋、そして革命──エネルギーが回転によって生まれることについて考察した音響彫刻のインスタレーション。 テクノロジー毛利 悠子 04年情報デザイン卒業技術が開放する個性

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