Flat Arthur の存在は現世界の矛盾を象徴している。Qanon しかり、その根底にあるものは、世界を席巻するグローバリズムとGAFAによる搾取など、逃れることのできない強大な利権構造に対するささやかな抵抗とも取れる。ましてや移動の自由を奪われ、自室の中での「生息」を余儀なくされた日々によって、昨日まで無限の可能性と明るい未来を約束してくれていたネット「情報」でさえ、知らされるものしか知ることが出来ない、ただのモノになってしまったのからだ。作者は「外出を制限されたことにより卓上の機械によって知り得る情報が全てとなった。」と語る。そもそも情報=infomationの語源は、心においてform(形)を与えると言う意味で、ラテン語のinformationem(心=精神に形を与える)にあるとされる。強化ガラスの反射光と人類を象徴するかのような3本の白骨が凛と冴え、情報化社会に対する若者の冷徹なまでの眼差しが見事に表現されている。
担当教員によるコメント
Flat Arthur の存在は現世界の矛盾を象徴している。Qanon しかり、その根底にあるものは、世界を席巻するグローバリズムとGAFAによる搾取など、逃れることのできない強大な利権構造に対するささやかな抵抗とも取れる。ましてや移動の自由を奪われ、自室の中での「生息」を余儀なくされた日々によって、昨日まで無限の可能性と明るい未来を約束してくれていたネット「情報」でさえ、知らされるものしか知ることが出来ない、ただのモノになってしまったのからだ。作者は「外出を制限されたことにより卓上の機械によって知り得る情報が全てとなった。」と語る。そもそも情報=infomationの語源は、心においてform(形)を与えると言う意味で、ラテン語のinformationem(心=精神に形を与える)にあるとされる。強化ガラスの反射光と人類を象徴するかのような3本の白骨が凛と冴え、情報化社会に対する若者の冷徹なまでの眼差しが見事に表現されている。
教授・水上 嘉久