A
土橋 昂広
A. 空環
素材・技法:ミクストメディア サイズ:H160×W90×D30cm
B. cycl
素材・技法:VR サイズ:H130×W60 ×D50cm
担当教員によるコメント
絵画の特性とは、批判を恐れず言葉にするならば、複数のばらばらの存在物が同時に一元的であるという、絶対的な矛盾を抱えていることである。そして、その様が、何故かしら無性に魅力的に見えてしまう、それが絵画の特性なのだ。もちろんその特性は、わたしたちの身の回り、三次元的世界で起きている矛盾と同じとも言える。しかしそれは、社会的な倫理感によって善悪と二分化されるため、本質的に自覚されづらい。土橋さんの作品は、VR(仮想現実)を表現手段としている。基本的にVRとは、わたしたちが生きる三次元世界にどれだけリアルに近づけるかが問題点となっているが、そこには先述した、多が同時に一で、一が同時に多になるような矛盾的な世界はない。しかし、土橋さんかつくったVRには、このような絵画的な矛盾を見ることができるのだ。従来の二次元的なメディアではなく、最先端のメディアによって絶対的な矛盾を生み出す。それは稀有な表現だと言える。
教授・栗原 一成
担当教員によるコメント
絵画の特性とは、批判を恐れず言葉にするならば、複数のばらばらの存在物が同時に一元的であるという、絶対的な矛盾を抱えていることである。そして、その様が、何故かしら無性に魅力的に見えてしまう、それが絵画の特性なのだ。もちろんその特性は、わたしたちの身の回り、三次元的世界で起きている矛盾と同じとも言える。しかしそれは、社会的な倫理感によって善悪と二分化されるため、本質的に自覚されづらい。土橋さんの作品は、VR(仮想現実)を表現手段としている。基本的にVRとは、わたしたちが生きる三次元世界にどれだけリアルに近づけるかが問題点となっているが、そこには先述した、多が同時に一で、一が同時に多になるような矛盾的な世界はない。しかし、土橋さんかつくったVRには、このような絵画的な矛盾を見ることができるのだ。従来の二次元的なメディアではなく、最先端のメディアによって絶対的な矛盾を生み出す。それは稀有な表現だと言える。
教授・栗原 一成